サッカーアナライズ ~育成世代のためのサッカー動作分析~

鍼灸師・整体師でもある私Allyがサッカーをしている子供たちの身体の使い方によるケガの撲滅及び飛躍的な技術の向上、運動能力向上を解剖学・運動学観点より分析し、発信していきます。

サッカー 脱力のススメ!

こんにちは。

Allyです。

 

本日は【脱力】について話したいと思います。

 

「力を抜け!」「リラックス!」

良く聞く言葉です。

どんなスポーツでも言われている事ですが、やはり脱力というのは非常に重要です。

 

しかし、「力を抜け!」と言われて抜けるようなら、すでに抜いていますよね。。

力を抜くという事も、ちゃんとロジカルに考える必要があります。

 

サッカーにおいて、なぜ力むのか?

 

ドリブルで相手を抜いてやろうとする時、ミドルシュートを突き刺してやろうとする時、相手との競り合いの最中など、、、考え出したらキリがありません。

 

いざ、アクションを起こす時には力みが生まれます。

というか、力を入れないとアクションは起こせませんよね。

なので脱力というのは、如何にギリギリまで力まずにいられるかが鍵になってきます。

ドリブルでも加速時の足が地面に着いた瞬間にのみ力を入れれば良いわけです。 

 

メッシを見ていると、ドリブル時に相手に身体をぶつけられた瞬間もまだ脱力しています。

脱力で相手のパワーをいなし、それを推進力に変える際に力みが出ます。

そしてまた脱力。

この繰り返しで相手の囲いの中に入っていき、スルスルと漫画みたいにかわしていく訳です。

力みの出し方にも特徴はありますが、それはまた次回に。

 

僕の尊敬している、ドリブルデザイナーの岡部さん。

知り合いでも何でもございませんが、勝手に尊敬しちゃっています。

 

だって、今まであんなにロジカルにドリブルの事を発信できる人いましたか?!

しかも99%抜ける、、、

ほんと素晴らしいです。

これまた自分が小学生の時に知りたかった…!!

 

そんな岡部さんもよく脱力の話をされています。

 

脱力状態から一気に加速!ってな具合です。

 

胸郭に空気を入れて、それを一気に地面にぶつけた反発で加速!というような事も仰っていました。

現役Jリーガーも「???」ってなっていましたが、脱力状態から一気に加速するために、下肢、特に下腿三頭筋(ふくらはぎ)やハムストリングス(ふともも)の筋肉を予備的に伸長させてそこで起こる伸張反射を利用して瞬間的に大きなパワーを発揮させています。

 

簡単に言うと、ジャンプする前にしゃがむとより高く飛べるというやつです。

 

伸長スピードも速いほど発揮される張力は大きくなるので、岡部氏は一度胸郭を上げて、それを降ろす勢いを下肢に伝えて伸長スピードを上げているのだと思います。

 

ドリブル時もよく軽くジャンプするようにと仰っていますが、空中では脱力できて、脚が地面に着いた時には伸張反射が利用できるためだと思います。

 

あと、おそらく膝・股関節を抜く事を意識されていると思いますが、この話はまた今度話します。

 

しかしすごいですよね。

そんなこと考えてサッカーしている人っているんですね。

 

少し話がそれてしまいましたが、そんな岡部氏もドリブル時に力みはほぼ見られません。

 

一瞬一瞬で力を入れているので、どこで力みが入っているのかも良く見ないとわかりません。

特徴的なのは腕や手で、常にブラブラしています。(脱力状態)

何ならちょっと踊ってるように見えます。

ネイマールも同じような感じですね。

そしてやはり骨盤が立っています。

というより、理想的な姿勢です。

体型も一昔前のいわゆるサッカー体型とは全くの反対ですね。

 

 骨盤が立つことで、重心が安定し、軸のブレが無くなるので余計な力を使う事が無くなり、無駄な力を抜くことができます。

 

これぞ、ザ・脱力です!!

 

パワー(筋力)も最小限で抑えられるため、無駄な筋肉もつかないし、疲れにくいです。

今の子はわかりませんが、30代・40代の人は、学校の掃除の時間にホウキを掌に立たせて遊びませんでしたか?

真っすぐ立っている時には安定しているのであまり力はいりませんが、ホウキが倒れそうになった時は手や腕で支えようと、もろにホウキの重さを感じたはずです。

 

ホウキ=背骨、掌=骨盤で考えてもらうと、やはり脱力にも骨盤が立っている事が必要だとわかると思います。

 

脱力への第一歩は、如何に自分がプレー中に無駄なパワーを使っているかという事を理解する事と、骨盤を立たせることが大切です。

 

まずは骨盤を立たせ、上半身の力を抜き、頭のてっぺんから紐で吊るされているようなイメージで、足裏全体に体重が乗っているような感じで、リラックスして立つ練習からはじめましょう!